なないろネイチャーノート

なっさんの山歩き、自然観察、自然を楽しむ活動の記録です

カナダ大陸横断鉄道「VIA Rail」でジャスパーへ20時間の旅

12週間の語学学校がついに終了し、帰国前のカナダ国内の旅行をしてきました!

選んだ旅行先は、カナダ最大の国立公園「ジャスパー国立公園」。名の知れた「バンフ国立公園」の北にあり、バンフと並んでいつか行ってみたかったところです。バンクーバーから寝台列車「VIA Rail」を使えること、冬のカナディアンロッキーを訪ねてみたかったこと、たまたまルームメイトがジャスパーで働くことになったので、知り合いがいるうちに、行ってみよう!ということで決めました。

VIA Railについて

カナダ国営の鉄道で、今回利用したカナディアン号はバンクーバーからトロントまで4泊5日、最長の路線です。バンクーバーを15時に出発し翌日の11時半にジャスパーへ。約20時間、1泊で行くことができます。出発日は週に3回ほどしかありませんでした。

日本語の公式ホームページもあります。予約するときは、英語のサイトからしかできませんでしたが、鉄道についての詳細が掲載されています。

wcs.ne.jp

乗車駅

バンクーバーのチャイナタウンの近くにある駅「Pacific Central」から乗車。乗車駅の情報がホームページを見てもなかなか見つけられませんでした…。

チェックインする際に夕食の時間を決めます。

乗車までラウンジで過ごすことができ、コーヒーや紅茶、ホットチョコレートを自由に飲みながら待つことができます。

車両クラスについて

席だけのエコノミークラスと寝台車プラスクラスを選ぶことができます。

寝台車プラスクラスは「ベット、食事、シャワー室」などを使うことができ、上下寝台、個室(一人用、二人用)を選ぶことができ、私は上下寝台を利用。

バンクーバーからジャスパーまでは約5万円ほど。シーズンによって価格が変わってくるようで、ハイシーズンの夏はもっと高いのかもしれません。

 

日中はこのような座席で、上下のベットを使う乗客同士が向かい合って座ります。私が乗ったときはたまたま向かい席の人がいなかったので、悠々と使うことができました。

また、バスタオルや石鹸も準備されていました。

 

ほとんどの時間はこちらの席ではなくて、自由に使えるテーブルやソファーのある別の車両にいました。夕食を食べている間にこの座席が上下のベットにセッティングされます。

乗車後

乗車後は車両ごとに担当のスタッフから列車の過ごし方、緊急時についてなどの説明がされます。説明が終わり落ち着いた後、テーブルのある車両に移動したら、スパークリングワインとカナッペが配られていました。列車に揺れながら贅沢な旅が始まります。コーヒーや紅茶、ホットチョコレート、お菓子、フルーツなども自由に食べることができます。

ノスタルジックな風景から、壮大なカナディアンロッキーを駆け抜ける

車両には2階建ての展望車があり、サイドから空までの展望を眺めることができました。かわるがわる変化していく景色にずっと魅了されていました。

バンクーバーから離れていくとカナダの田舎の街を点々と通り過ぎていきます。牛や何かの畑…とっても美しくて、こんなところに住んでみたいな…と思いました。

しばらくするとマジックアワーの時間。

冬の時期は日没が早いので、夕方は真っ暗になりますが、夏のカナダは日照時間が長いので、もっと長く楽しめると思います。

翌日、日が出てくると辺りは森や綺麗な川、時々小さな集落と雪景色。

ジャスパーに近づくと壮大なカナディアンロッキーの中を駆け抜けます。

山々が現れるたびに驚嘆の歓声と写真撮りに皆が夢中に。

ジャスパーに到着。

優雅な食事の時間

夕食

ダイニングカーで他の乗客と相席でディナーを楽しみます。

スープ、サラダ、パン、

メインディッシュはラム、チキン、サーモンから選べました。

選んだラムは肉厚で程よく脂がのり最高のお味。ナイフとフォークで食べるのが慣れてなくて、難しかったです(笑)相席の方はイギリス出身のカナダの方。手で持ってかじってもいいようなことを言ってましたが、控えました(笑)

お酒は別料金で注文することができました。がいいお値段です。でも、ラムには赤ワイン必須な気分だったので注文してしまいました!

食後のデザートはチョコレートケーキとキャラメルキャロットケーキを選べて、後者にしました。ボリューム満点でチーズケーキとキャロットケーキが合体したようなケーキ。大変満足!

食事後は外が真っ暗なので、列車の中にあった1000ピースのジグゾーパズルをしてました(笑)完成させたくて早朝も起きてパズルしてましたが、完成せずに終わりました…。自分の席に戻るとベットメイキングが完了していました。

耳栓とチョコレート、タオルが準備されていました。

黒いネットがあり、ちょっとした荷物を置くことができます。

朝食

朝食は予約なしで6時半から先着順で食べることができました。

オムレツかパンケーキ、ビーガン食を選ぶことができました。オムレツを選択。マフィンもついてボリュームしっかり。バンクーバーに住む韓国人の方と相席でした。

朝食後、自由にマフィンや、パン、ジュースも楽しめました。

旅の注意点

時差

バンクーバ―のあるブリティッシュコロンビア州とジャスパーのあるアルバータ州では時差が1時間あるので、到着時に腕時計の調整が必要です。

遅延

大幅に到着が遅れました。11時30分にジャスパー到着予定でしたが、13時30分ごろに2時間遅れで到着しました。到着日に現地ツアーの予約を入れようとしていたのですが、満席だったので次の日に予約をしていたのが正解でした。到着日は街の観光や近くのレイクだけ行ってみるなど余裕を持ったスケジュールにするのがよさそうです。

また、ジャスパーからトロント行き、バンクーバー行きの列車に乗車することができますが、この遅れによって出発時間も遅れるので、大幅な遅れで何時間も列車が車で待たないといけません。かたの

小さな集落の近くを通るときには、電波が入りましたが、ほとんどの道中では電波が入りませんでした。Wi-Fiもなく、山岳地帯、田舎になるので、電波がなくても過ごせるように。ボードゲームやジグゾーパズルがあるのでそれを楽しんだり、本を読んだり。

充電

充電できる場所も限られています。初めに乗員から場所の説明がありますが、いまいちな場所にコンセントがあるので、モバイルバッテリーあると便利です。

感想

列車の予約を1か月前にいれましたが、席がほぼなくなっていました。冬は閑散期だと思っていたので、そうではないようです。実際に列車をみたときあまりにも長くて驚きました、最後の車両にバーがあったのですが、あまりにも遠くて使いませんでした。ビールを嗜んでいる方にどこで手に入れたのか聞いところ、手に入れるには長い旅が必要だよ…と言っていたほどです。

窓からの景色は素晴らしすぎて、初めてカナダの奥深い田舎町、奥深い森林の景色を体感することができ、夢を見ているようでした。ずっと見ていられそうで、22時間の乗車は意外とあっという間であと1~2泊したいくらいでした。2時間の遅れのおかげでその分長い時間景色を楽しめたので正直なところ嬉しかったです。食べて、景色眺めて、寝ての繰り返しの4泊5日は運動不足になって太りそうですが…。

様々な国からやってくる旅人との交流も楽しく、旅行で来た人から故郷に帰る人と様々な目的の人たちとの出会いが楽しかったです。機会があったら、今度は夏の時期…もしくは他の路線…に乗ってみたいです~