なないろネイチャーノート

なっさんの山歩き、自然観察、自然を楽しむ活動の記録です

夢の浮島・利尻島2泊3日!利尻山の頂きへ 2日目〜3日目

利尻島2泊3日の2日目に憧れの利尻山登山してきました。1日目はペシ岬、姫沼、オタトマリ沼、南原湿原散策。前回の記事にまとめております。3日目は利尻島名物の手作り乳酸菌飲料ミルピス、ほたてカレー食べて礼文に島に戻る行程です。

2日目に利尻山登山へ

礼文島には高い山がなかったので、久々の1000m級の山へ。標高差は1500mほど。キツそう…他のメンバーについていけるか不安でした。

利尻山ってどんな山?

登山者憧れの日本百名山

日本百名山1番目、そして百名山の中では日本最北の山です。海に浮かぶ利尻山利尻礼文サロベツ国立公園のシンボル的存在です。アイヌ語で「高い島」という意味の「リイシリ」から「利尻」とあてられています。登山好きにとっては憧れの山の1つですね。礼文島から眺める利尻山はとても美しくて、あの上にたってみたい…という気持ちもどんどん強くなっていました。ついに行く機会に恵まれました。

4月に礼文島から見る利尻山
f:id:nanatsunoirodory:20230814171721j:image

天気

くもりで風強め。平地でも風速8m。山頂付近だけガスってましたが、山頂以外の見晴らしの良い場所からはペシ岬やポン山を眺められました。樹林帯では風の音はしていましたが、木々で緩和されているのか、あまり風は当たりませんでした。山頂直下は強く風が当たり肌寒さがありましたが、半袖にアームカバーで十分でした。程よい風で暑すぎず、寒すぎず。景色も見ながらちょうど良い天気でした。次の日からは災害警報が出ているので、タイミングよくてよかったです。

登山の様子

5:00に北麓野営場からスタート。15分ほどで甘露泉水に到着し、水を汲みました。北海道ではキタキツネ、野ネズミによるエキノコックス症の危険があるため、湧き水をそのまま飲むのは厳禁ですが、キタキツネのいない利尻島では飲むことができます。

f:id:nanatsunoirodory:20230814172243j:image

8合目まで樹林帯が続き、途中、第一見晴台、第二見晴台と呼ばれる開けた地点があり、休憩しました。第二見晴台からイワギキョウのお花が咲いてました!

イワギキョウ
f:id:nanatsunoirodory:20230814172723j:image
8合目は長官山と呼ばれるピークがあり、そこから初めて山頂が見えました。

8合目から見えた山頂には少しガスが…
f:id:nanatsunoirodory:20230814172419j:image
長官山を越ると避難小屋まで下り、その後は勾配が強い登りが始まります。9合目も登り強く。高山植物利尻山ならではのお花や斜面一面のお花畑(オニシモツケ、イブキトラノオ、リシリトウチソウなど)も現れ、お花との出逢いに感動でした。同時に礼文島を思い出すお花畑の風景も見ることができ、礼文島では頑張らなくても気軽にお花畑を見れる素晴らしさも感じました。

綿あめみたいなお花がオニシモツケ、尻尾のようなのがリシリトウチソウ

f:id:nanatsunoirodory:20230814172818j:image

山頂直下は急勾配でしたが、利尻山ならではの高山植物にたくさん出会えて、嬉しかったです。約6時間で山頂に到着。真っ白で、展望は全くありませんでしたが、ここでも高山植物とたくさん出会えました。
f:id:nanatsunoirodory:20230814210436j:image

下りは砂利が多くて、何度も滑りかけました…。下り苦手ということもあり、コースタイム以上の時間がかかり、山頂から5時間で下山。

注意点・持ち物など

・携帯トイレ必須
トイレ地点は6.5合目から3箇所あり、北麓野営場に捨てる場所あり

・水は合計3L。2L消費。

・登山口(北麓野営場)までの交通手段

レンタカーを利用しました。
周辺民宿からも送迎サービスがあるようです。

・登山道保護について

利尻山山頂直下は脆い火山性の地質となっており、登山者増加や降雨により登山道の侵食が問題となっています。ストックにはゴムキャップ必須。9合目で土嚢を運ぶボランティアに協力することもできます。最近登山系YouTuber MARiAさんが利尻山登山道の整備について動画アップしていました。登山道の現場や、保護、整備について説明がありますので、ぜひご覧ください。山が好きな登山者が、山を痛めつけている現状に気付かされました。他の山を登るときにも大変参考になります。

固有種や利尻山にまつわる名前を持つお花たちにたくさん出会えました。

登り始めから
コガネギク
f:id:nanatsunoirodory:20230814210304j:image

8合目で、固有種リシリヒナゲシ咲いてました💖日本では唯一のケシ科ケシ属のヒナゲシのお花です。かつて、リシリヒナゲシを守ろうと、そっくりな栽培種の種がまかれたようです。本物と見わけがつかない見た目ですが、実際に本物のリシリヒナゲシと栽培種の遺伝子を調べると全く違っていたそう。現在、国立公園化し、種まきは禁止されていますが、遺伝子を調べながら栽培種を抜き取る作業がされているそうです。本種の遺伝子が、汚染されてしまう危険と、本種の存続にも影響を与えてしまう危険。私が見れたのは本物だったのか…どうだったのか…可愛らしくたくましく咲く黄色のヒナゲシ。いつまでも利尻山のシンボルであって欲しいです。
f:id:nanatsunoirodory:20230814210355j:image
シコタンソウ
f:id:nanatsunoirodory:20230814210416j:image

リシリブシ
f:id:nanatsunoirodory:20230814210556j:image
リシリトウチソウ
f:id:nanatsunoirodory:20230814210617j:image

リシリリンドウ 青紫がとっても綺麗…f:id:nanatsunoirodory:20230814210649j:image

ハイオトギリ
f:id:nanatsunoirodory:20230814210750j:image

ミヤマアズマギク
f:id:nanatsunoirodory:20230814210830j:image

イワギキョウ
f:id:nanatsunoirodory:20230814210844j:image

シコタンハコベ
f:id:nanatsunoirodory:20230814211025j:image

礼文島ではもう咲き終わってしまったお花、まだ咲いていないお花、にも出会いました。見れる花の種類多い時期だったのかも?しれません。礼文島では気軽に見れるお花も利尻島では8合目まで登らないと出会えない…礼文島は奇跡的な環境を持っているんだなーと実感。

野鳥・野生動物

コマドリ、カラ類、ミソサザイ、ウグイス、ウソ。利尻山大雪山で繁殖する夏鳥ギンザンマシコのメスにも出会いました↓🐦f:id:nanatsunoirodory:20230814211450j:image

かわいいリス
エゾシマリスにも出会いました!イワギキョウのお花食べていました。

f:id:nanatsunoirodory:20230814211524j:image

温泉

この日は北麓野営場に近い利尻富士温泉へ行きました。露天風呂が広くて快適でした♨

3日目

ミルピス

手作り乳酸飲料?ミルピス利尻島名物の気になる手作り乳酸飲料ミルピスの直売店?へ。何と無人販売!現代にはなかなか無い雰囲気のレトロなお店です。ミルピスのほか、山ぶどう味やハスカップ味、ギョウジャニンニクジュースなどの変わり種も!?忘れ物注意!と書かれた貼り紙もありました。忘れ物多いのかな?

f:id:nanatsunoirodory:20230814212038j:image

まず初心者にはノーマルミルピスでしょうか…。お味は…少し甘さ控えめのカルピス!?のような感じで、美味しかったです😋
f:id:nanatsunoirodory:20230814212046j:image

ホタテカレー

お昼ごはんは鴛泊港の近くにある「グランスポット」のほたてカレー。揚げたて熱々の肉厚ホタテとスパイシーなカレー!また食べた〜い!美味しかった😭
f:id:nanatsunoirodory:20230814212143j:image