なないろネイチャーノート

なっさんの山歩き、自然観察、自然を楽しむ活動の記録です

北海道の最高峰旭岳と日帰り縦走で広大な大雪山系を歩く(2023/9/3)

2023年全国での初冠雪が観測

2023年10月4日朝、北海道最高峰の山「旭岳」で全国初の冠雪が観測されましたね。平年よりは9日遅いとのことですが、ニュースでは麓の紅葉と雪化粧をした荒々しい旭岳の姿が映っていました。5日には富士山、北アルプス、と続々と冠雪の知らせがあり、紅葉が始まったばかりの山に冬型の気圧配置でいきなり冬が来たような感じでした。

その旭岳を先月9月に登り、北海道本土の初めての山行となりました。

大雪山・旭岳とは

大雪山とは北海道中央部にある旭岳を中心とした2000m級の山々からなる巨大な山塊で、北海道の屋根と例られています。大雪山国立公園に指定され、日本で最も広大な国立公園。その中のひとつに北海道最高峰の旭岳があります。麓には旭岳ロープウェーがあるので、登山しなくても美しい青緑色の姿見池と噴気上がる荒々しい旭岳を気軽に見に行くことができます。雪解けすぐのお花畑の時期には、チングルマなどの高山植物が一面に広がる光景を楽しむことができるそうです。気軽に北海道の山岳風景を味わえる観光スポットでもあり、北海道登山するなら旭岳はマストのお山だと思います。

姿見池と旭岳

山登り記録 2023/09/03

順路(黒岳→旭岳縦走)

黒岳ロープウェイ→黒岳→石室テント場→中岳→間宮岳→旭岳→姿見池→旭岳ロープウェイ

黒岳ロープウェイ+旭岳ロープウェイの乗車券がセットになった「縦走パス」を購入

コースタイム(休憩含む)

合計 9時間12分

天気

晴れ。登りでは暑さを感じ、汗も流れました。風が吹くと涼しく、暑がりの私には終始半袖で大丈夫でした。麓の気温で25度くらいなので本州の暑さよりはかなり涼しいとは思います。

登山の様子

ロープウェイとリフトを乗り継いで、黒岳登山口へ。山頂まで樹林帯の登りがキツく…汗だくに…バテバテでした。山頂につくと急に視界が開けて思わず歓声!広大な荒々しい山々と御鉢平の大絶景が広がってました!

 

黒岳からの下りは別世界。緩やかな下りと広大な山岳風景、赤く色づく高山植物やハイマツなどが地面を覆っています。

 

黒岳石室という避難小屋、テント場へ着くと管理人さんもおり、手ぬぐいや100周年記念バッチも売ってました。トイレもあったので、利用させていただきました。自転車を漕ぐようなバイオトイレでした。そしてまた登山道を進むと…チングルマの綿毛の絨毯が現れました!白いフワフワが奥まで広がり、まるでお花畑です。お花の時期ではなくても信じられないくらいの美しさです。ウキウキしてくるチングルマ畑。

 

エゾシマリスさんも出てきました。厳しい自然環境にいるのに縫いぐるみのような可愛さ…

 

イワブクロ

 

お鉢平の縁に上がってきました。ここから北鎮岳分岐を経由して稜線歩きが始まります。広大なお鉢の底では有毒ガスも発生!

 

ハイマツといえばホシガラスさん。

 

ホシガラスさんがときどき持っていくのが、地面に落ちたジャガイモ。さすがジャガイモ大国北海道!と思いたいのですが…キノコのようです。あちらこちらに出てきておりました。

鮮やかな黄色に白味のかかった葉っぱ。メアカンキンバイ

 

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

お鉢平の中にヒグマの親子が走っていました!

人気のお山、登山者が多いとはいえ、北海道のお山。クマさんと鉢合わせにならないように、驚かせないように気を付けないといけないですね。こちらは遠かったので、かわいいなあなんて思ってしまいました。

 

それにしてもお鉢の縁を歩くのは気持ちがいい。広大な山の中に、地球にいることを実感できます。いくつかのピークを越えていきます。


目の前にそびえ立つ黒っぽいお山にどんどん近づく…。このお山が旭岳。そして、このお山を越えてゴールの予定です。ということで、お鉢から裏旭テント場まで降りて…旭岳への登りが始まります。せっかく標高上げたのに…下がって、ラスボス旭岳に登らないといけません。

 

旭岳の山肌を登り始めます。ご覧の通りザレザレです。この登りが一番きつく感じました。斜度も高いので登りの辛さもありますが、下りだったら尻もちを何度もしていたのではというくらい荒れた道となっています。

 

何とか登り切り、旭岳の山頂へ。ここも360度パノラマビュー!今まで歩いた道も見えています。

 

山頂からの下りは岩がゴロゴロ。滑らないように。旭岳の噴煙と姿見池が綺麗に見えてきます。

 

シラタマノキ 実のときが一番好き。

 

降りてきました。姿見池に写る逆さ旭岳…

 

姿見池、旭岳ロープウェイ駅までの道にもチングルマの絨毯。エゾオヤマリンドウのお花も。実は上の姿見池も、この絨毯も登山しなくても出会えてしまうんです!

交通手段

層雲峡温泉に車を停め、回送代行を利用し、旭岳ロープウェイ駅周辺へ駐車。

複数人の山行なら割り勘でお得ですね。

まとめ

本来は紅葉が始まる時期だったようですが、今年は暑さが続き。赤く色づく高山植物の葉、茶色に染まる草本もあり、秋を感じる植物も。お花はほとんど咲いてないんだろうな…と期待していなかったけれど、生き残りのお花たちに出会えて、もう楽しくて楽しくて!北海道ならではの広大な山々の絶景に大感動です‼

標高2000mほどですが、本州の3000mに匹敵する環境とチングルマの綿毛の絨毯。お花の時期は奥に見える山の方まで一面に広がって、そして短期間で代わる代わるお花の交代があったんだろうと想像すると、花ごとのシーズン…週一で訪ねてみたい気持ちになりました。黒岳降りて緩やかな平地に広がる広大な絨毯…もう異世界の大地です。

コースは黒岳、中岳、間宮岳…と複数のピークを通るアップダウンのあるコースで、一番歩きにくかったのが裏旭キャンプ場から旭岳の登りです。

 

次回は旭岳周回コースで中岳温泉の足湯に浸かりたいな。そして、憧れの大雪お泊り縦走もいつか…。

後ほど、山行前後の近場のお楽しみ、温泉について記事を作成します