二匹の蟹の子供らが青じろい水の底で話していました。
『クラムボンはわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
『クラムボンは跳ねてわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
二匹のカニの子供が、行ったり来たりするお魚を見ているときに、黒く尖ったものが魚を連れ去るところを目撃し、父親が「かわせみ」の名を子供たちに教えました。
『ふうん。しかし、そいつは鳥だよ。かわせみと云うんだ。大丈夫だいじょうぶだ、安心しろ。おれたちはかまわないんだから。』
宮沢賢治「やまなし」より
カワセミとの出会い
私が小学生の頃の国語の教科書に載っていた不思議な水中での物語。私はこの物語から「カワセミ」という野鳥を知りましたが、社会人になるまでずっと見たことがありませんでした。野鳥観察するようになって、初めて出会ったときは宝石のような綺麗な青緑色の羽に感激し、身近な場所で暮らしていることを知り驚きました。今回の記事では最後にカワセミをアイコンにした理由を紹介します。
このアイコンはPowerPointを使って、放置していたブログを続けるモチベーションアップにブログ名と合わせてつくってみました。ちなみに「なないろ」の出どころは自分の名前からです。
渓流の宝石・カワセミについて
福島県・冬の五色沼で。カワセミは留鳥なので、冬でも姿を見ることができます。雪景色では鮮やかな羽色が引き立ちますね。
カワセミ科
ブッポウソウ目カワセミ科カワセミ属の野鳥です。カワセミ科は長いクチバシと少し大きめの頭が特徴で、スズメよりも少し大きい身体です。下のクチバシの色が赤いとオスとわかります。
カワセミがよくいる場所
日本では全国各地の沼や池、川の水辺でよく見かけます。鳴き声はチーっ、チリチリチリーといった声を出します。沼や川の側面の土の壁に巣をつくり、枯れ木などの頂点にとまっていることもよくあります。
カワセミをアイコンにした3つの理由
①宝石のような美しい羽色
シルエットも特徴的な姿。カワセミはメスもオスも羽の青緑色とオレンジ色の組み合わせがとても美しく、お気に入りの野鳥です。
②カワセミの名前が素敵
漢字では
「翡翠」と書きます。「あれっ?ヒスイ?」と思う方いるかと思いますが、同じ漢字なんですね。「空飛ぶ宝石」とか「渓流の宝石」と呼ばれるように美しい名前が付けられているのもカワセミが好きな理由の一つです。
英語では
大き鋭いクチバシは魚を捕るためです。そこで、英語ではKing-Fisher。「釣りの王様」です。こちらもカッコいい名前ですね。
③野鳥は自然環境のバロメーター
厳しい環境を生き抜いていく野鳥たち。森や土、崖などの住処としている環境、餌の魚や虫、植物が手に入る環境、渡り鳥においては、越冬地、繁殖地の国をこえた地球全体の環境が崩れると野鳥たちの暮らしにもすぐ影響していきます。食物連鎖でも頂点の近くにいることが多く、多様な生き物がいる環境で生活しています。環境のちょっとした変化で羽を持っているので、いなくなることもあります。そして、人間の生活のすぐそばで暮らす身近な野生動物として、観察しやすいこともあり、野鳥は身近な地球の環境バロメーターという役割を持っています。そんな象徴としての野鳥の姿をブログアイコンに使いたいと思い、自然のことをより深くこれからも知って、ブログにまとめていきたいなあと思ってます。